エッセイ・お手紙など

『たま子歌クラブ』レポート

〜お年寄りの元気な歌と笑い声が聞こえる〜

小泉たま子さんは『たまこ歌クラブ』と称して、老人ホームや介護施設を訪れ、歌とおしゃべりのボランティアをしています。「お年寄りを元気にしたい」と2005年から始め、2010年までの6年間で開催はなんと452回を数えました。平均してみると1ヶ月に6回以上行なってきた事になります。定期的に訪問する施設はどんどん増えていて、今では20ヶ所にもなるそうです。

昨年末、それまでお話では伺っていた『たま子歌クラブ』を実際に見る機会がありました。その日の会場は世田谷区内の特別養護老人ホーム。開始5分前には30人以上のお年寄りがロビーで待っています。

たま子さんは準備が整うと「皆さん、今日も元気に歌いましょう。」と言いながら前に出て行き「さん、はい、♪もういくつ寝るとお正月〜」、自然にスタートしました。「さざんかの宿」「ふるさと」「東京音頭」など、誰でも知っている唱歌から演歌まで、次から次へとテンポ良く歌っていきます。

歌の合間のおしゃべりは「クリスマスはくるしみます。サンタクロースはさんざんくろーします。」なんて駄洒落も連発しますが、「今は良い時代。毎日がお正月みたいに美味しい物を食べられます。これも皆さんが一生懸命に働いてくださったおかげで(国が)豊かになったからです。本当にありがとうございます。」と感謝したり、恵まれない国の状況をお話したり。 表情豊かに、ボディアクションもまじえ、熱く、でも優しく進行していきます。

見ている私も引き込まれ、暖かさに包まれているような感じがしました。 参加しているお年寄りたちも楽しそうにイキイキと歌い、手拍子をして笑っています。最初の頃は無気力そうに見えた方もだんだん目が輝き、大きな口を開けるようになってきました。中には興奮のあまり立ち上がってしまう人も!

終わってからもたま子さんと握手をしたり、「また来てね」と声をかけたり、中には「帰らないで」と涙ぐむ人もいらっしゃいました。

「私とお年寄りが一緒に歌うんです。私が歌って聞かせるのではありません。一緒に歌って、笑って、身体を動かして。とにかくお年寄りを元気にしたいんです」たま子さんは熱く語ってくれました。

これから先、500回、600回、そして1000回までも続くように、ご活躍をお祈りしています。
(2011.2.3A.K.)

たま子歌クラブ

デイサービスや特養ホームなどにお伺いして、利用者・入居者のお年寄りと一緒に唱歌や流行歌などを歌ったり、お手玉で遊んだりする、私がとても大事にしているボランティアです。「お年寄りが元気になる」と感想を頂くこともあり、ますます頑張ろうと思っています。